関税とは、国境または経済的境界を越す貨物に課せられる税金のことを言います。 輸入の場合は、CIF価格に対して掛けられます。 そのため、貿易条件がEXWだった場合は、工場から輸出港までの運賃、保険料、 輸出通関費用が合算されます。

関税の種類

関税には、輸入した品目の分類や原産地などによって、さまざまな税率があります。

1. 基本税率
   関税定率法に基づいて、すべての品目に定められた基本的な税率です。
   あらゆる税率の基本となります。
2. 暫定是率
   関税暫定税率措置法で定められている税率で、国際的な経済状況を考慮して、基本税制を修正した税率です。
3. 協定税率
   WTO（世界貿易機関）の加盟国を原産地とした特定の品目に対して適用される税率です。
   一定以上の関税を課してはならないと定められています。
4. 一般特恵税率（GSP）
   発展途上国・地域からの輸入品について、他の国よりも低く設定された税率です。
   これは、相手の輸出所得の増大や経済発展を図ることが狙いとなっています。
5. 特別特恵税率（LDC）
   特別特恵受益国４９カ国の原産品を輸入する場合は、原則無税になるというものです。

税率優先順位は、原則として５⇒１の順番になります。