GLOSSARY
用語集
シーリング方式
シーリング方式におけるシーリングの意は天井です。
天井はビジネスの世界では主に、金額に上限を設定することを言います。
輸入において、天井の対象となるものに関税があります。
物品が国境を通過する際に課される関税は、過剰な輸入による商品価値の低下を防ぎ、国内の産業を保護する目的を主に担います。
輸入の動きは停滞させることが関税の役割です。
シーリング方式は先進国が発展途上国との貿易に対してとることの多い、特恵関税方式の1つです。
特定の国や地域からの輸入品に、通常の税率よりも低い税率で関税を設け、輸出のやり取りを活発化させることが、特恵関税の狙いです。特恵関税の仕組みにより、国ごと物品ごとの関税の調整が可能になります。
シーリング方式では対象の品目に年間当たりの限度数量を設定し、この枠内で特恵関税による無税を適用します。輸入実績は月ごとに管理され、限度として据えられている天井を上回った時点で、その品目の特恵関税の適用が停止されます。方式を採用することによって、市場の混乱を避けつつ、マイナスの影響がでない範囲で、他国との取引の活性化を図れます。
特恵受益国の1つが原産した物品で、物品自体のシーリング枠の5分の1を占める事態になった時にも、その年度の当該国の物品に対する特恵関税を停止できます。