ベアラーB/L（bearer bill of lading）は、無記名式船荷証券とも呼ばれ、指図式船荷証券と似通った性質を持っています。

ベアラーB/Lは商習慣により認められた権原証券で、これを裏書譲渡することで運送品の所有権を移転することが可能であると18世紀のLickbarror v Masonにおいて認められています。
さらに所有権の移転の効果は、証券の移転とともに所有権を移転するとうい当事者の医師に基づくものであることが1884年のSewell v Burdickで明確にされました。

以前のコモンローでは、契約上の権利義務を移転する効果は船荷証券にはないとされていましたが、1855年の船荷証券法の制定により船荷証券とともに移転しないという問題が解決しました。
権利の移転は裏書譲渡により生じるため、船荷証券による所有権の移転という効果はその後も重要とされ続けました。

コモンロー上、指図式船荷証券または無記名式船荷証券(ベアラーB/L)以外に権原証券として明確に認められたものはありません。

コモンロー(common law)は、英国法において発生した法概念で、裁判所が伝統や慣習や先例に基づき裁判をしてきたことにより発達した法分野です。