販売契約書（売買契約書、sales contract）は輸出入取引をする際に、売り手が買い手との間で交わす契約書です。
売り手は買い手の注文に対して、販売契約書を作成して送付します。
この販売契約書の売り手と買い手双方の捺印によって契約は成立します。

販売契約書に記載される事項は、契約書番号、日付、商品名、数量、単価、総額、インコタームズ、船積港、揚港、支払条件、保険など、取引上すべて重要な内容になります。
双方がこの書面内容に合意して捺印することで契約は締結されることになるのです。

しかし日本国内ではこの販売契約書（売買契約書）は省略されることが多く、実際には注文請書で契約が成立することが多くなります。
継続的な関係にある売り手と買い手が毎日のように輸出入取引を行う場合、契約書を毎回交わすのは大変な作業になります。
そこで実際には、注文書と請書が一緒になった注文請書という形式でやりとりが行われます。注文請書の場合、契約書と違って売り手と買い手双方の捺印が必要ないため、やりとりを簡単に済ますことができるのです。契約書に比べてやりとりは簡単になりますが、注文請書も法的効力を持つ法律文書なのです。