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貿易の基本を知ろう
貿易の取引にはどんな種類があるか?
一口に「貿易」と言っても、その形態にはさまざまなものがあります。
ここでは、直接貿易、間接貿易、仲介貿易、順委託貿易、加工貿易、逆委託加工貿易、中継貿易の6つの取引形態をご紹介しましょう。
目次
直接貿易
商社や流通業者を通さずに、売り手と買い手が直接取引する形態です。輸入者の意向を輸出者に直接届けられるため、交渉が迅速に進むという点が特徴です。また価格交渉などが直接できるので相手の反応を得やすいというメリットもあります。
間接貿易
商社や流通業者を通して取引する形態です。商社は、貿易に関して豊富な経験や情報を持っています。したがって、トラブルが起きても、商社に蓄積されたノウハウで迅速な解決が見込めます。
また、輸入者に資金力がない場合でも、商社の金融力を活用できるため、より大きな取引が可能になるという面も。
ただし、リスクや手間が省ける反面、コストがかかるというデメリットもあります。
仲介貿易
第三者が輸出者と輸入者を仲介する取引形態です。
例えば、日本の業者がアメリカと中国の貿易取引を仲介するようなケースがこれにあたります。仲介者は売買には関わらず、仲介による手数料を得るしくみです。
売買契約は輸出者、輸入者とも仲介業者と締結しますが、商品は輸出者から輸入者にダイレクトに輸送されます。
なお、仲介する国や仲介する物によっては、許可が必要なケースもあるので注意してください(仲介貿易取引規制)。
順委託加工貿易
外国からの委託を受けて原材料・部品を組み立てたうえで、完成品を委託者に輸出して加工費を受け取る形態です。
この場合も、扱う品目が規制の対象となっている場合は、経済産業大臣に許可を得るなど、一定の手続きが必要です。
逆委託加工貿易
外国に製品の加工・組み立てを依頼し、その完成品を輸入して加工費を支払う形態です。
中継貿易
A国からの貨物をC国に輸出し、加工後、B国に再輸出する形態です。
例えば、日本が中国から輸入したものに加工を施し、アメリカに輸出する場合はこれに該当します。